小公女セーラ アメリア発狂(ネタバレあり)

世界名作劇場の「小公女セーラ」で、僕が一番印象的だったシーンについて。
そのシーン、全46話中の(昔のアニメって長いですね)45話「ミンチン院長の後悔」に含まれています。

小公女セーラ アメリア発狂,ミンチン先生




上の動画の17分33秒以降です。

【そのシーンに至るまでのあらすじ】
大富豪の父を持つセーラは、父がインドでダイヤモンド鉱山の事業を起こすため、ロンドンのミンチン女子学院に預けられる。
学院の財政は苦しく、ミンチン院長はセーラの父からの寄付を目当てに、セーラを露骨にえこひいきし、セーラは周囲の生徒の反感を買ってしまう。
特に、名誉ある代表生徒の称号をセーラに奪われる形になったラヴィニアは、激しい憎しみをセーラに抱いた。

そんな中、インドに行っていたセーラの父がダイヤモンド鉱山の事業に失敗して破産した上、熱病に倒れて亡くなったという知らせが届く。
悲しみに暮れるセーラに対して、ミンチン院長はくるりと手のひらを返し、ご機嫌取りに買い与えた服も奪い取り、
「お前はもうこの学院の生徒じゃありません!メイドとして働きなさい!」と、粗末な服と最低限の食事、クモの巣の張った屋根裏部屋を与えてこき使いはじめる。
メイドに身をやつしたセーラを、ラヴィニアをはじめとする生徒たちは馬鹿にし、激しいいじめ、嫌がらせを繰り返す。
46話中、セーラが屋根裏部屋に引っ越すのが12話。
そこから先、最終話直前まで、本当にしんどい、見ていられないような苦労をセーラは重ねる事になる。

最終話直前、セーラの父の親友で、共同でダイヤモンド鉱山の事業を起こした老紳士が現れる。
ダイヤモンドの掘削は成功し、事業は大きな利益を上げていた。老紳士は亡き親友の娘に財産を分与するために、インドからやって来ていた。

セーラに巨額の財産が分与された事を知ったミンチン院長は、自分の失策に気づき、茫然自失の状態となる。

【アメリア発狂】
ミンチン院長の妹・アメリアは、気が弱く、セーラに対するミンチンのむごい仕打ちをやりすぎと考えていたが、同情はしても、いつも最終的には姉に従っていた。
それが、姉の口からセーラが巨額の富を得たことを聞くと、様相が一変。

完全にプッツンしてしまい、開き直ったようにミンチンを責め立てる。
「あの子は、セーラ・クルーはとってもいい子だったわ。
だからもし、親切にしてあげればちゃんとそれに報いてくれたはずなのよ!
でもお姉様は親切のかけらも示さなかったわ。
あの子はお姉様にはかしこすぎたわ。
お姉様があの子を嫌ってたのは、そのせいだったのよ…!
おかげで私たちはかけがえのない宝を逃がしてしまったのよ!

あの子の事だけじゃないわ!
この噂は生徒たちの口から、きっと親たちに伝えられるわ。
お姉様のやり口を知った親たちは、次々に自分の子供たちを、この学院から引き取りはじめるでしょうよ!

あげく、噂は市長婦人にまで伝わって… この学院は、だぁ~れも寄り付かないお化け屋敷ね…!」

感情が完全にメーターを振り切ってしまっていて、自分たちの絶望的な状況を語りながら、怒りと笑いが入り混じった表情で延々と話すアメリアの姿、語り口が、精神的にあやうい状態の人の様子を、リアルに描いている。

自分だって姉に従っていたのだから、偉そうに姉を責められる立場でもないのだけど。
普段貯めこむ人が、思い切り感情を爆発させる瞬間って、ハタから見ていてゾクゾクしますね。
現実では、あまり遭遇したくありませんが。

この後、大声で「私が馬鹿だったのよ…!」と、大声で絶叫し泣き崩れるミンチン先生と、廊下でその様子をうかがう生徒たちの描写につながる。

原作ではミンチン女学院では廃校になり、ミンチン先生とアメリアは路頭に迷うらしい。
アニメではセーラが学院に寄付を申し入れ、大団円となった。


小公女セーラをはじめ、世界名作劇場は、全話をDアニメストアで見られます。