金川の森で昆虫観察 ナナフシ、ハイイロチョッキリ、ニホンカワトンボ
金川の森については、下の記事でも取り上げています。
金川の森は「ふれあいの森」「どんぐりの森」など、6つのエリアに分かれており、今回はクヌギが多数生えていて、その樹液に昆虫が集まって来る「かぶとむしの森」を散策してみました。
目次
ハイイロチョッキリと遭遇!
公園に着いてすぐに遭遇したのが、このハイイロチョッキリです。
ホタルブクロの花の上に留まっていました。
チョッキリはゾウムシに近い昆虫で、このハイイロチョッキリは、クヌギやコナラのドングリに産卵します。
そして産卵した後で、ドングリの枝を名前の通り、チョッキリとドングリごと切り落とすという面白い習性を持っています。
昆虫写真家の海野和男さんのYouTubeチャンネルで、ハイイロチョッキリがチョッキリする動画が見られます。↓
緑色のクモ コハナグモ
アザミの花に、緑色の小さなクモ、コハナグモがいました。
コハナグモは第1脚・第2脚が長いので、カニっぽいフォルムに見えます。
「カニグモ科」というグループに分類されているのは、そういう理由なんですね。
タカサゴハラブトハナアブ
クヌギの樹液に、大きめのアブが来ていました。
種名はタカサゴハラブトハナアブ。
タカサゴというと台湾の別名ですが、このアブは兵庫県の高砂市にちなんでいるそうです。
キマワリ
甲虫の一種、キマワリがいました。
比較的よく見る虫ですが、カブトムシやクワガタと違って角や大アゴが無いので、子供に人気はありません。
スズメバチとアオカナブンの攻防
クヌギの樹の割れ目にスズメバチが潜り込んでいて、後からアオカナブンがやって来ました。
どうするのかと見ていたら…。
なんと、アオカナブンが「ちょっとすいません、ちょっとすいません、通りまーす!」とばかりに、強引に横入り!
これにはスズメバチも激おこ。
攻撃を加えますが、硬い装甲を持つアオカナブンはびくともしません。
結局、根負けしたスズメバチがその場を去る事になりました。
オオヒラタシデムシ
動物の死体を食べる甲虫、オオヒラタシデムシが獲物を探して林床を歩いていました。
お尻に突起があるのはオスなのだそうです。
クロスズメバチ
初めて見るハチがいて、何かな~と思って撮影しておいたんですが、なんとクロスズメバチでした。
名前は何度も聞いた事はあったんですが、実物を見たのは初めてです。
長野などで「ハチの子」として昔から食べられていたのは、このハチの幼虫です。
ナナフシ
樹皮の上で何かが動くのが見えて、近づいて見てみると、10cmほどもあるナナフシがいました!
動かなかったら、発見出来なかったと思います。
第一脚を触角と並行にピーンと前に伸ばして、枝になりきっています。
写真では分かりづらかったんですが、触角が短いように見えるので、ナナフシモドキという種類かもしれません。
近縁種のエダナナフシは、第一脚よりも長い触角を持っているそうです。
美しいハムシ
かぶとむしの森を抜けた土手に、綺麗なハムシがいました。
ハナムグリの交尾
カツーン!と硬い音がして何かが落ちてきたので、何だ!?と思ってみてみると、ハナムグリが交尾していました。
ニホンカワトンボ
ほたる池には、美しい色合いの羽を持つ、ニホンカワトンボのペアがいました。
金川の森 昆虫観察まとめ
自宅の庭でも相当、色んな種類の昆虫に出会えて楽しいんですが、金川の森では、自宅では観察した事の無い虫を沢山見る事ができて、とても面白かったです。巨大ナナフシやチョッキリ、クロスズメバチなど、面白い虫がいっぱいの金川の森。
生き物に興味がある方、昆虫が好きなお子様のいるご家庭には特におすすめです。
帰り道、ナナフシに遭遇した木を見てみると、数センチしか移動していませんでした。
あんまり素早く動きすぎても、枝に擬態している意味が無くなっちゃいますからね…。
ナナフシとして生きるのも苦労が多そうです。