鹿賀丈史の名シーンと木村家の人びと
アーレ・キュイジーヌ!
最近、俳優の鹿賀丈史が自分の中ですこぶる気になる存在です。
上の「アーレ・キュイジーヌ!」は、90年代に放送されていた料理バトル番組「料理の鉄人」で、美食アカデミー主催を演じた鹿賀丈史が叫んでいたセリフで、フランス語で「台所へ行け!」という意味です。
このセリフと共に、鉄人と挑戦者はその回のテーマ食材を手に取り、料理バトルを開始していました。
古畑任三郎の鹿賀丈史回
鹿賀丈史に注目する事になったきっかけは、古畑任三郎の全シリーズをを配信で視聴した事でした。古畑の第1シリーズの8話「殺人特急」で、犯人役の外科医・中川医師を演じたのが鹿賀丈史です。
お互いに意味深な笑みを浮かべる鹿賀丈史と田村正和。
「あなたね…犯人でしか知り得ない事を一つだけやってしまったんです。お分かりですか?」
と、鹿賀丈史を問い詰める田村正和。
鹿賀丈史が演じる中川医師ののらりくらりとした雰囲気、怪しげな笑みに魅了され、他の作品でも鹿賀丈史を追ってみたくなりました。
料理の鉄人の鹿賀丈史
料理の鉄人の最終回直前、白馬に跨って美食アカデミーに登場する鹿賀丈史主催。
木村家の人びと
鹿賀丈史に注目する中で、1988年公開の映画「木村家の人びと」が鹿賀丈史主演という事を知り、今回観てみました。
「木村家の人びと」バブル期の日本を舞台に、お金を貯める事だけに執着する木村家の人々の姿を描いたコメディー映画です。
鹿賀丈史演じる木村家の主人が、妻の典子(桃井かおり)、長女の照美、長男で末っ子の太郎やご近所の人々も巻き込んで、小銭稼ぎに勤しみます。
桃井かおりはエロティックなモーニングコールで稼ぎ、家族総出で仕出し弁当を作り、暇な老人を集めて新聞配達をさせる事でマージンで稼ぎ、さらに出社後も社内で小銭稼ぎに勤しみます。
木村家は、バブル期のマネーゲームに勤しむ日本人全体を劇画化した姿だったのかも知れません。
ただ、ひたすら小銭を稼ぐために、あらゆる物を利用し尽くそうとする一貫した姿勢がコメディーとしてとても面白く見られました。
物語の中盤は、小銭稼ぎに罪悪感を感じる末っ子の太郎と周りの家族との葛藤が描かれ、物語としても動きを見せます。
総じてテンポよく、とても楽しく観る事ができました。