前衛的すぎる攻略本「真・女神転生II 攻略の手引き」
真・女神転生II 攻略の手引き
今回は、スーファミのRPG「真・女神転生II」の攻略本「真・女神転生II 攻略の手引き」についてお話したいと思います。この本、一度は手放したんですが、どうしてももう一度読みたくて、Amazonマーケットプレイスで485円で買い直しました。
「攻略本を、どうしても読みたくなる」って意味不明ですよね。
ゲームの方を久しぶりにプレイしているとか、そういう訳でもありません。
なぜ買ったのかというと、攻略本としてではなく、ゲームに登場する悪魔のデータベースとして買いました。
ゲーム「女神転生」シリーズとは
「女神転生」シリーズは、小説「デジタル・デビル・ストーリー」の世界観を元に、現在もアトラスによって開発・販売が行われているゲームシリーズです。「悪魔」と呼ばれる存在と会話し、仲間にする事ができる仲魔システムや、仲魔同士を合体させて、より強力な仲魔を創る事ができる悪魔合体システムなど、そのオリジナリティの高い世界観とゲームシステムは、多くのゲームファンに支持されてきました。
なお、女神転生に出てくる「悪魔」という存在は、狭義の悪魔、天使、妖怪、日本神話に出てくる神様まで、ありとあらゆる想像上の存在を含みます。
なので、ゲーム内では天使も悪魔と呼ばれます。
実際にゲームにザコキャラとしてエンジェルが出てきますが、話しかけて仲魔にすることも、銃で撃ってやっつける事も、仲魔にしておいて、他の悪魔と合体させる事もできます。
めちゃくちゃですよね?
でも、それが女神転生なんです。
このなんでもありの世界観が、女神転生シリーズの魅力ですね。
巻末の悪魔辞典が読みごたえ抜群!
この本、巻末に「悪魔辞典」という章があるんですが、そこではゲームに登場する全ての悪魔のプロフィールが、細かく書かれています。これが、読み物として、とても面白いんですよね。
文章による悪魔のプロフィールだけではなく、ゲーム中の悪魔のビジュアルも見られて、眺めているだけで楽しめます。
装丁が前衛的
この攻略本、最初に買ったのは中学生の頃だと思うんですが、改めて買ってみて、攻略本としては、かなり変わった装丁と構成になっている事に気が付きました。
そもそも表紙に、ゲームの画面写真も、ゲームに出てくる悪魔のイラストも、一切使われていません。
ただごとじゃないですよね、攻略本としては。
表紙にあるのは、薄く印字された梵字(ぼんじ)と、ヤギの姿をした悪魔をかたどった、金細工の写真だけです。
なぜ、悪魔をかたどった金細工が表紙に使われているかと言うと、「悪魔が登場するゲームの象徴」という意味だと思うんですよね。
ゲームの攻略本の表紙に、ゲームそのもののビジュアルは一切使わず、象徴だけを載せるって…
すごいことを考える人がいますよね。
「真・女神転生II」という文字と、左上の「ファミコン通信責任編集」という表記を消したら、なんの本だか全く分からない訳ですから。
編集部の英断に、喝采を送りたいですね。
カバーを外した状態の表紙です。
こちらはゲームの画面が使われているんですが、その使い方も普通じゃないというか、コラージュした上で歪みが加えられていて、異様な雰囲気になっています。
カバーを外した裏表紙は、地獄の長、サタンのイラストが描かれています。
表紙をめくったところ。
表紙に使われている、悪魔の金細工のモノクロ写真です。
目次。ここにも、ゲームでは使われていないビジュアルが満載です。
裏表紙。
攻略本としては、前提的な構成・装丁の「真・女神転生II 攻略の手引き」ですが、だからこそ攻略本という範囲には収まらず、色んな楽しみ方ができる本になっています。
これからも、末永く楽しんで読んでいこうと思っています。