カマキリの卵
今回は、僕が幼少期に体験した「カマキリの卵」にまつわるお話です。
昆虫少年だったせみやま(このブログの管理人)
幼い頃、僕は昆虫少年でした。実家の敷地には100本ほど樹が生え、草花もわりと放置ぎみに、伸び放題にしていたので、色んな昆虫を自宅で観察する事ができました。
幼い頃、障子の裏にコクワガタが留まっているのを見つけた時は、胸が高鳴ったものです。
夜、灯火に惹かれたカブトムシが勢い余ってガッ!と床にぶち当たり、ひっくり返っているのを救助した事も何度かあります。
スズメバチ、ミツバチ、アシナガバチ、クマバチ、その他もろもろのハチも、警戒しつつ、身近な存在として感じていました。
昆虫の飼育も楽しんでおり、男の子に人気のあるクワガタムシやカブトムシを初め、アリやダンゴムシ(ダンゴムシは昆虫ではないですが)も、庭で沢山捕まえては、飼育していた時期があります。
特にクワガタムシには愛着があり、一時期は全ての個体に名前をつけていたものです。
クワガタムシ一匹ずつに名前をつけていた話は、こちらのラジオでお話しています。
カマキリの卵
カマキリの卵を、ご覧になった事はあるでしょうか。上の写真は、最近、近所で撮影したカマキリの卵です。
カマキリの卵は、上の写真のように、壁にはりつくように産卵されています。
一つの卵の中には、何匹ものカマキリの幼体が入っており、静かに成熟するのを待っています。
そして、機が熟した時に、一斉に孵化して、外の世界に放散していきます。
幼少期、僕が野外で観察したカマキリの卵は、そのほとんどが、すでにカマキリの子供を放出し終えた、卵の抜け殻でした。
ある日、いつも見ているのとは少し様子が違うカマキリの卵を見つけ、自宅に持ち帰って、コロコロと転がしたりして遊んでいました。
カマキリの卵の事はすっかり忘れた頃、テレビでも観ようかと子供部屋に入ったところ、小さな虫が床を歩いている事に気づきました。
カマキリの幼虫でした。
えっ、と思って、数日前に持ち帰ったカマキリの卵を転がしておいたあたりを見ると、
床一面、カマキリの子供でいっぱいでした。
ワサワサワサァッ・・・!
と、床いっぱいに蠢く、クリーム色をしたカマキリの子供たち。
あの光景、今でも忘れられません。
その後は、その時ほどカマキリを身近に感じたエピソードはありませんが、実家の家の中をカマキリが普通に歩いていたり、今住んでいる家の玄関でも、カマキリが深夜によく分からない虫を静かに咀嚼している光景を目撃した事はあります。
そんな訳で、僕の中では、ややグロめの印象が強い虫ではあります。