山梨県韮崎市 山神社の狛犬
ここは修験道の聖地で、この地域の山岳信仰の中心でした。
ここに面白い狛犬がいるという事で、2016年の6月に、バク子と一緒に訪れました。
境内へと続く階段。
大木を加工せず、そのままの形で使った鳥居。
他の神社で同じような鳥居を見た事が無く、度肝を抜かれました。
文化8年(1811年)に奉納されたもののようです。
阿像がいました。
同じく韮崎の、柳原神社の狛犬に似ています。
しっぽ。
頭に宝珠を乗せています。
こちらは吽像。
しっぽの模様が、阿像とは上下を逆にしたような形になっています。
「文化十酉年四月吉日」
酉年の文化10年(1813年)に作られた、江戸期の狛犬なんですね。
アオってみました。
足。犬っぽくて可愛いですね。
木鼻も。
苔むした灯篭が、歴史の重みを感じさせます。
狛犬と共に、巨大な天狗の顔が祀られていました。
韮崎市 山神社のお腰掛
狛犬の隣にある、木で組まれた構造物は「お腰掛」と言って、この山神社の祭壇です。
山神社には本殿が無く、代わりにこのお腰掛があります。
「韮崎市誌」によると「古い祭祀跡の名残かそれにまつわる信仰からであろう。」とされています。
お腰掛の上方に、錆びついた剣?のような宝具が祀られていました。
拝殿の柱に、蝉の抜け殻が残されていました。
狛犬を目当てに訪れた山神社ですが、この場所自体から感じる迫力が、相当なものでした。
身近にある神社の、ちょっと公園っぽい雰囲気とか、親しみやすい感じとは異質な、異界のような光景を見せつけられた感じがしましたね。
いま写真を見返しても「畏れ」としか言いようのない感覚が沸き起こってくる。
そんな場所でした。