ホップが躍る晴れ晴れエール(エチゴビール)
仕事から帰って来ると、食卓の上に一本の見慣れない缶ビールが。
ゾウとアライグマの可愛らしいイラストが描かれています。
参ったな・・・。
こんなに可愛いビールがかつてあっただろうか?
妻のバク子が成城石井で発見し、この可愛さに魅せられて、ジャケ買いしてきてくれたのでした。
ありがたや、ありがたや。
IPAスタイルの爽やかなビール
さっそく飲んでみると、さわやかな飲み口でホップの豊かな香りがしっかりと感じられ、IPAとしては苦みは大人しめですが、それなりに感じる事が出来ました。「さわやか」「飲みやすい」と感じたり、謳い文句に書いてあるビールって、大体「薄い」「物足りない」と感じる事が多いんですが、このビールは風味がとても良くて、満足感が得られましたね。
アメリカ・ワシントン州で生産されている「ギャラクシー」「エクアノット」という2種類のホップが使われているそうで、そのブレンド具合が、風味に良い影響を与えているのかも知れませんね。
アルコール度数も4.5と、普通に売られているビールより少し低く、気軽に楽しむ事が出来ます。
製造元はエチゴビール
「ホップが躍る晴れ晴れエール」の製造元は、新潟県新潟市にあるエチゴビールです。エチゴビールは、元々「越後鶴亀」という銘柄の日本酒を作っていた上原酒造株式会社が創設した、日本のクラフトビール第一号。
地元のスーパーでも、ピルスナーやスタウトなど、色んな種類のビールが並んでいます。
エチゴビール株式会社は、ブルボンの子会社
今回、この記事を書くために色々調べていて初めて知ったんですが、エチゴビールって同じ新潟のブルボンの傘下なんですね。2000年に上原酒造がビール部門を分社化して「エチゴビール株式会社」を設立する際も、ブルボンの支援を受けていたそうです。
そして2010年にブルボンが倒産直前の上原酒造から株式を取得し、エチゴビール株式会社はブルボンの完全子会社になりました。
インドゾウとアライグマ
「ホップが躍る晴れ晴れエール」のパッケージには、頭に器用にカゴを載せてホップの収穫を楽しむインドゾウと、ビールをこぼしそうになって慌てているラスカルアライグマのかわいいイラストが描かれています。慌てているような、そうでもないような、味わい深いイラストですね。
ビール界屈指の楽しげなイラストなんですが、単にイラストを担当した方がインドゾウとアライグマが好きだった訳ではなく、ちゃんと意味があるそうです。
「ホップが躍る晴れ晴れエール」は「IPA」というスタイルのビールで、正式名称は「インディアン・ペールエール」。
インドで製造したビールを英国に輸送する際に、保存のために大量のホップを入れた事で、香りと苦みが強烈なビールが生まれました。これが、IPAの始まりです。
インドに由来するスタイルのビールだから、インドゾウがいるんですね。
アライグマは何かと言うと、アメリカで人気の動物なのだそうです。
アメリカ産のホップを使ったビールだから、と言う事ですね。
意外にも、完全に論理的な思考の帰結としてインドゾウとアライグマが描かれていた訳なんですね。
この「ホップが躍る晴れ晴れエール」、今まで見た事が無いパッケージだと思ったら、2020年の10月13日から発売したという事で、ちょうど発売直後に出会う事が出来たみたいです。
風味が良くて美味しかったし、アルコール度数も低くて後に響かないし、何よりイラストがかわいいので、また試してみたいビールでした。
ホップの「プ」の字に、さらにホップを被せるという、怒涛のホップ推しです。
ゾウのイラストのビール
そう言えば、以前もゾウのイラストのビールについて書いていました。こちらはケニアのビールなので、インドゾウではなくアフリカゾウですね。