山梨県南アルプス市寺部 神部神社の出雲型狛犬
いました。
阿像。子狛もいます。
出雲型の狛犬は、島根県で産出した来待石と呼ばれる凝灰質砂岩を使って作られた狛犬です。
砂岩で作られているため風化が早く、完璧な形で見られるものはほとんどありません。
この子狛も、抱えている玉が破損していますね。
アオリ。
こちらは吽像です。
台座の表面が剥落して、砂岩の風合いが生々しく見えています。
足元。
出雲型の狛犬は日本海側の地域に多く、山梨県にはそれほど多くはありません。
日本海側に出雲型の狛犬が多いのは「北前船」という、日本海の港で商品を売り買いしていた商船によって、出雲から各地に運ばれていたからです。
出雲からも、日本海からも遠く離れた山梨県に、出雲型の狛犬がどういう経由で運ばれて来たのか?
色々と想像が膨らみますし、交通や運送が不便な時代にも、日本各地を結ぶ広大なネットワークがあった事を、狛犬を通じて感じる事ができます。
小さな祠に、ドングリのような何かが置いてありました。