いただいたメッセージへのご返信はこちら

沼津港深海水族館のシーラカンスとハリモグラ

沼津港深海水族館 シーラカンス 標本

しばらく前に、静岡にある沼津港深海水族館に行って、シーラカンスの標本やハリモグラ、その他、海の色んな生き物を見てきました。

控えめに言って最高だったので、写真と併せて印象などを書いてみたいと思います。

沼津港深海水族館とは

沼津港深海水族館

静岡県沼津港にある、日本でも珍しい深海生物メインの水族館です。

「生きた化石」と呼ばれている深海魚シーラカンスについては5体の標本を展示しており、その内2体は世界でも類を見ない、貴重な冷凍標本です。

駿河湾や近海に生息する多様な海の生き物を展示しており、時期によっては愛らしい姿で人気のメンダコも見る事ができます。

その他、何故か陸生哺乳類であるハリモグラも展示しており、今回、そのハリモグラに惹かれて訪れる事になりました。

行く事になったきっかけ

僕が大好きなポッドキャスト「生物をざっくり紹介するラジオ ~ぶつざく~」のハリモグラ回で、ハリモグラが飼育されている動物園についてもご紹介されていました。
さらに動物園だけでなく、沼津港深海水族館にもハリモグラが飼育されているという事も、この回を聴いて初めて知る事ができました。



それを聴いて「水族館にハリモグラが飼育されているなんて!しかも地元である山梨県から近い!」となり、すぐに訪問計画を立てる事になったのでした。




ちなみに沼津港深海水族館への訪問を含めた静岡一人旅について、僕の配信しているポッドキャスト「セミラジオ ~生き物とサブカル~」でもお話しています。
ぶつざくハリモグラ回と併せて、よかったら聴いてみてください!

沼津港深海水族館のシーラカンス

沼津港深海水族館 シーラカンス 冷凍標本 剥製 シーラカンスの冷凍標本。


沼津港深海水族館に展示されているシーラカンスの標本は、1981年、日本シーラカンス学術調査隊が現地の方と協力して捕獲した個体です。

沼津港深海水族館 シーラカンス 捕獲 カヌー シーラカンスの捕獲時に使用したというカヌーも展示されていました!


沼津港深海水族館 シーラカンス 標本 剥製
シーラカンスは体長2mほどの大きさがあり、標本はかなり迫力がありました。


沼津港深海水族館 シーラカンス 標本 剥製 一般的な魚とは、ヒレの形など大きく異なっており、まさに古代魚。という風格があります。


沼津港深海水族館 シーラカンス 模型
シーラカンスは、体の内部構造も他の魚と大きく違っており、なんと背骨がありません。

背骨の代わりに「脊柱」というホース状の管が体の中心を通っており、その管の中を油のような液体が満たしているのだそうです。

沼津港深海水族館 シーラカンス キーガード シーラカンスのキーガードも、物販コーナーで購入しました!

沼津港深海水族館 シーラカンス マグネット こちらはマグネットです。自宅の冷蔵庫にくっつけています^ ^

沼津港深海水族館のハリモグラ

そしてついに、沼津港深海水族館に来た最大の目的であるハリモグラと対面する瞬間がやってきました。


沼津港深海水族館 ハリモグラ

オーストラリアやタスマニア島などに生息する、卵を産む原始的な哺乳類、ハリモグラ。

トゲトゲしくも、丸っこく愛くるしいその姿に、僕はいつも魅了されてきました。

沼津港深海水族館 ハリモグラ

ハリモグラは… 全員寝ていました。


事前に「よく寝ている」と聞いていたのですが「ワンチャン、起きて動いているところが撮れたらいいなあ!」と期待していたんですが、普通に寝ていました。


起きて動いているハリモグラの姿を見られなかったのは残念でしたが、ぐっすり眠っているハリモグラの体が、規則的な呼吸によって伸張する様子を見ていると、なにかこの、不思議な生き物の存在を近くに感じる事ができて「来てよかったなぁ」と思えました。


哺乳類でありながら卵を産むハリモグラは、両生類と魚類との中間的な特徴を持ったシーラカンスと同様、進化の系統樹の中で、重要なポジションを占めています。

ハリモグラは、そういう切り口で、シーラカンスと紐づけて展示がされていました。

沼津港深海水族館の生き物たち

沼津港深海水族館には、シーラカンスやハリモグラ以外にも、興味深い生き物が多数展示されていました。
特に印象深かった生き物をピックアップしてご紹介したいと思います。

メンダコ

沼津港深海水族館 メンダコ 標本 剥製
深海のアイドルとして名高いメンダコは、沼津港深海水族館のもう一つの目玉です。

ですが、今回僕が訪れたタイミング(2022年5月)では生体を飼育しておらず、また禁漁期間のため海から新しい生体を連れて来る事もできないため、標本のみの展示となりました。

※2022年11月3日現在、メンダコの生体を展示しているようです!

タカアシガニ

沼津港深海水族館 タカアシガニ

世界最大のカニであり、現生の節足動物の中でも最大の生物であるタカアシガニ。

今回初めて見たんですが、あまりのサイズ感に圧倒されました。

左右の鋏を広げたサイズは、最大で4m近くにもなるそうです!

オキナマコ

沼津港深海水族館 オキナマコ

まるでカンブリア期の生物を彷彿とさせる姿のナマコの一種、オキナマコ。

危険が迫ると内臓を吐き出して、おとりにして逃げるという特殊能力を持っています。

たとえ逃げられても、内臓を吐き出してしまって大丈夫なの??
と思うんですが、ナマコの仲間は数週間かけて腸を再生する事が可能なのだそうです。

すごい再生能力ですね!

メガマウス

沼津港深海水族館 メガマウス 標本 剥製

巨大な深海ザメ「メガマウス」の標本も展示されていました。

この個体は2019年1月に沼津市の海岸に打ち上げられたものなのだとか。

ラブカ

沼津港深海水族館 ラブカ 標本 剥製

モンスター風のビジュアルで知られる深海ザメのラブカも、標本が展示されています。

こちらは以前、沼津港深海水族館で展示していた生体を標本にしたようです。

沼津港深海水族館 まとめ

ハリモグラに惹かれて訪れた沼津港深海水族館でしたが、シーラカンスの迫力ある標本や、興味深い生態やビジュアルの深海生物、貴重な標本など見所いっぱいで、本当に楽しかったです!


今回の訪問ではメンダコの生体を見る事ができなかったので、いずれメンダコ生体の展示期間中にまた訪れたいなと思っています。


この記事を書いた人
せみやま せみやま
生き物が大好きなWebエンジニアです。
身近な自然を楽しみながら暮らしています。

生き物とサブカルのポッドキャスト「セミラジオ」を配信中です!

詳細なプロフィール