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山梨県北杜市・井富溜池で生き物観察(サワガニ、コエゾゼミ、ショウジョウトンボ)

井富溜池 井富湖 井富湧水

休日を利用して、山梨県北杜市にある井富溜池(井富湖)で生き物を観察してきました。

探鳥の名所・井富溜池

井富溜池は、山梨県北杜市大泉町にある、湧き水を農業用水のために溜めている池です。

井富溜池は、やまなし野鳥の会のサイトでも、山梨の探鳥地として取り上げられているバードウォッチングの名所で、今回も夏鳥に出会える事を期待して訪れました。


ただ、結論から言うと今回は井富溜池で野鳥を撮影する事は出来ませんでした。
ウグイスや他の鳥の鳴き声は聴こえたんですが、姿をハッキリ捉える事はできず、その代わり、サワガニ・コエゾゼミ・ショウジョウトンボなど、普段見る事ができない昆虫や甲殻類に遭遇する事ができました。

武川町農産物直売センター ツバメ 雛
鳥の写真は、井富溜池に行く前に寄った「武川町農産物直売センター」の軒先の巣にいたツバメの雛たちが、本日唯一の収穫でした。


ショウジョウトンボ

ショウジョウトンボ オス
井富溜池の周辺を散策し始めてすぐ、見た事もないほど赤色が鮮やかなトンボに遭遇しました。

後で調べてみると「ショウジョウトンボ」というトンボで、ショウジョウというのは大酒飲みでいつも顔を真っ赤にしている妖怪の名前が由来になっているそうです。

それぐらい、鮮やかな赤という意味を込めた名前なんですね。

ショウジョウトンボ メス
黄色が鮮やかなトンボもおり、これは別の種類のトンボだと思っていたんですが、実はショウジョウトンボのメスだという事が分かりました。
ショウジョウトンボは、赤い方がオス、黄色がメスなんですね。

平地で一般的に見られるシオカラトンボも、オスが灰色、メスが黄色という風に、性別によって体色が異なり、シオカラトンボのメスはその色から「ムギワラトンボ」と呼ばれていたりします。

ジャノメチョウ

ジャノメチョウ
クッキリした蛇の目模様が特徴のジャノメチョウも飛んでいました。
そこそこ大きいサイズのチョウなので、けっこう目立ちます。

コエゾゼミ

コエゾゼミ

井富溜池の周りを歩いていると、「ギィーーーー」という、平地では聴いたことのない大音響のセミの合唱が始まり、その音圧に圧倒されました。

一匹ごとの音量も大きいし、個体数も相当多かったんだと思います。

一匹だけ、近くで鳴いていた個体を撮影する事ができました。

目が赤く、見た事がないセミで、似たような特徴を持つ米国の周期ゼミに似ていたので「まさか外来種として米国のセミが!?」という疑念を抱いたんですが、「コエゾゼミ」という種類だという事が分かりました。


音圧が本当に圧倒的でした。

サワガニ

サワガニ

観察を終えて駐車場に戻った時、地面を歩いているサワガニを発見しました。

川で暮らしているサワガニですが、陸上で活動する事も可能です。
体に水を溜めておき、その水に含まれる酸素で呼吸する事ができるんですね。

水辺ですし、この日は雨が降ったり止んだりを繰り返していたので、湿度も高く、サワガニにとって陸地をぶらつくのにもってこいの日だったんでしょうね。


サワガニ

井富溜池 まとめ

井富溜池と、すぐそばにある飛沢溜池の周辺や、二つの溜池を繋ぐ林道は、野鳥愛好家の間では探鳥地としてよく知られています。


今回は、井富溜池の周辺のみを散策しました。


天候のせいもあるんですが、二つの溜池を繋ぐ林道が薄暗く見通しが悪く、それでいて交通量もそれなりにあるので、歩くのがなかなかスリリングに感じたからです。

林道で探鳥をするなら反射板や目立つ服を身につけるなど、安全対策をした方が良さそうです。


今回、鳥はウグイスの鳴き声しか聴く事ができませんでしたが、鮮やかなショウジョウトンボや、爆音で合唱するコエゾゼミの鳴き声など、訪れる前に想像していなかった体験をする事ができて良かったです!
この記事を書いた人
せみやま せみやま
生き物が大好きなWebエンジニアです。
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