コウヤノマンネングサ 水中でも育つコケ
今回は妻のバク子が買ってきた、コウヤノマンネングサというコケの仲間についてご紹介したいと思います。
コウヤノマンネングサとは
森や山野の川沿い、渓流などの湿度の高いところに自生するコケの一種です。日本に自生するコケの中では特に大きくなる種類で、茎が木のように垂直に伸びて、ヤシの木のような葉っぱをつけるところから、テラリウムやアクアリウムの愛好家からも人気がある種類です。
コウヤノマンネングサの水中化
このコケ、妻のバク子が購入するまで、全く知りませんでした。まあまあインパクトのある植物だと思うんですが、こんなコケが日本に自生しているとは。
しかもバク子によると、湿潤な環境を好むだけではなく、「水中で育てられる」と言うではありませんか。
このコケ、水中でも育つんだよ!
そうなの?? 水草でもないのに??
水の中に入れておくと、地上用の葉っぱは枯れるんだけど、その後で水中用の葉っぱが生えてきて、水中に適応するんだよ。
地上では育てるのが少し難しい種類なんだけど、水中化すると安定して育てられるんだって!
地上では育てるのが少し難しい種類なんだけど、水中化すると安定して育てられるんだって!
水陸両用なんだ!すごいね。
ズゴックやアッガイみたいなものだね。
ズゴックやアッガイみたいなものだね。
水の中に入れると、地上用の葉っぱは枯れて、水中用の新しい葉っぱを生やして水中に適応する。
とても面白い生態だなと思い、買ってきてしばらくの間は、いつ頃その葉っぱの生え変わりが起きるのか、今か今かと見守っていました。
…ただ、結論から言うと、自宅にやって来たコウヤノマンネングサについては、水中化による葉っぱの生え変わりは発生しませんでした。
この記事を書いている時点で、購入してから8か月ほど経過しているので、今後も生え変わる事は無さそうです。
葉っぱが生え変わらなかった事で、何か不都合があるかと言うとそうでもなく、どんどん成長して新芽も出てきており、我が家にやって来た時点で生えていた葉っぱのまま、水中環境に完全に適応しているようです。
これは僕の予想ですが、水中でなくとも、かなり湿度が高い環境で育てていた場合は、水中化した場合も葉っぱの生え変わりが発生しないのかもしれません。
葉っぱの生え変わりの必要もなく水中化する事ができたコウヤノマンネングサですが、事前にバク子が話していた通り、とても安定して育っています。
地上で育てる場合、乾燥に弱く、かと言って水をあげすぎると根腐れしてしまうデリケートなコケのようですが、水中化した我が家のコウヤノマンネングサは、細々とした世話をする必要もなく、すくすくと育っています。
コウヤノマンネングサの増え方
コウヤノマンネングサは一時茎と呼ばれる、地中(または水中)を這う黒っぽい茎がどんどん伸びて、広がっていきます。
そして茎からまた新芽が出て、ヤシの木のような植物体になっていきます。
コケというと胞子で増えるイメージがあったのですが、コウヤノマンネングサに関しては、上に書いたように茎をじりじり伸ばして増えていく事が多いようです。
朔(さく)と呼ばれる胞子嚢を伸ばし、胞子を放出して増える事もあるそうですが、コウヤノマンネングサの増え方としては、やや稀なケースのようです。
小さいビンの中ですが、順調に育っています!