龍ちゃんのカッパ館 ギネス認定!世界最大のカッパ博物館
静岡県焼津市にある「龍ちゃん(たっちゃん)のカッパ館」に行ってきました。
前々から行きたかったこのスポット。
想像を遥かに超える規模のカッパの聖地でした!
前日に、営業の確認をするためにお電話をさせていただいたんですが「年中無休です!」との力強いお言葉をいただき、とても安心しました。
Google上は朝10時から開館という事でしたが「毎朝8時からやっています」との事で、それではと早めに訪れたのですが、実際に8時頃に開館していました。
目次
龍ちゃんのカッパ館とは
2005年10月、静岡県焼津にオープンしたカッパ専門の博物館です。
陶器・木彫り・絵画・ぬいぐるみなど、カッパに関するあらゆるアイテムを収蔵し、2009年にはカッパグッズのコレクション数世界一として、ギネスブックに認定された、世界一のカッパコレクションが集まる館です。
入館前からカッパがいっぱい!
龍ちゃんのカッパ館は、入館前からすでにカッパが沢山います。
カッパ館の周りを流れる水路沿いに、カッパがずらりと並んでいます。
入口近くでは「いらっしゃいませ」と、メスのカッパがお出迎えしてくれます。
カッパ館のドアが開いていなかったので、上の写真のインターホンを押すと、館長さんがやって来てくれました。
龍ちゃんのカッパ館館長・北野龍雄さん
こちらの方が、龍ちゃんのカッパ館館長の北野龍雄さんです。
撮影してもいいですか?とお願いすると「これ被った方がいいよね?」と、率先してカッパの被り物を装着してくれました。
なんというサービス精神!
大感謝です。ありがとうございました!
館長さんの隣にいるのは、職人さんにオーダーして制作してもらったカッパ像なんだとか。
館長さんご自身と同じ身長で制作してくれるよう希望されていたそうなのですが「ちょうどいいサイズの木が無かった」との事で、今の身長になったのだそうです。
カッパ館館長・北野龍雄さんのプロフィール
1940年、北海道上砂川町生まれ。カッパ館館長のほか、カッパの愛好家でつくる「河童連邦共和国」の理事も務められています。
20歳で上京後、ご結婚を機に奥様のご実家のある焼津に移住。
空調ダクトを作る事業で独立し、2005年、65歳の時に引退し、事業を二人の息子さんに継承。
それと共に「龍ちゃんのカッパ館」を開設されました。
カッパを集めはじめたきっかけ
幼い頃から収集癖があった館長さんは、元々は切手やコインなどのコレクションを楽しんでいました。初めてカッパグッズを買ったのは小学6年生の修学旅行で、札幌市の土産物屋で買った米粒大の置物でした。
それを見た友人が「カッパ好きなんだね」と、カッパのお土産を買ってきてくれるようになり、それ以来コレクションは増え続け、現在は約12000点のカッパグッズをカッパ館に収蔵しているそうです。
既製品のコレクションだけではなく、職人さんに「こういうカッパ作ってよ」とお願いして制作してもらう、完全オーダーメイドのカッパも増え続けており、そのコレクションは留まるところを知りません。
ちょうど読売新聞に特集記事が掲載されたばかりでした。
幼少期のカッパとの遭遇体験
館長さんに色々とお話を伺っていると「私、カッパに会った事があるんですよ!」との事で、詳しくお話を聞かせていただきました。以下、館内の説明書きより、館長さんとカッパとの遭遇体験を引用します。
北海道の上砂川に生まれた館長さんは、3歳頃、おじいさんと一緒に山菜摘みに行ったそうです。
しかし、山道は険しく子供には大変だったので、ある池のほとりに来ると「ここで遊んでおいで」と言って、館長をおいて行ってしまいました。
数時間の間、館長はどのようにして過ごしたのでしょうか…。
おぼろげな記憶のまま成長し、小学5年の時にようやく知ることができました。
おじいさんが「山菜を摘みに行った時、お前は池のほとりで、かっぱと遊んで待っていてくれたなぁ」と話してくれました。
自分では「何か」と遊んでいたとは思っていたけれど「かっぱ」だったんだ。と妙に納得した館長であります。
こちらが、キューピー人形を使ってその時の様子を再現したジオラマです。
この時のカッパに遊んでもらった経験が、館長さんにカッパへの愛着を芽生えさせたのかもしれませんね。
かっぱ村、河童連邦共和国!? 全国に広がるカッパ好きのネットワーク
かっぱ界には「かっぱ村」や「河童連邦共和国」なる組織があるそうで、これは全国のカッパ好きの皆さんによって、わりとゆるめに運営されているもののようです。
河童連邦共和国の初代大統領である土屋斉という方は、岐阜県の大垣共立銀行の頭取を務めていた方だそうで、そうした有力者の方にも、広くカッパは愛されてきた訳ですね。
龍ちゃんのカッパ館 カッパグッズコレクション数世界一のギネスブック認定書
2009年にカッパグッズのコレクション数世界一(認定時7845点)でギネスブックに認定された龍ちゃんのカッパ館。カッパ館の入口でも、大きく打ち出しています。
ギネスブック認定時に贈られた認定書も、カッパ館に収蔵されています。
龍ちゃんのカッパ館 収蔵カッパグッズ
12,000点のカッパグッズを収蔵する世界最大のカッパコレクションの聖地、龍ちゃんのカッパ館。その膨大な収蔵品の一部を、写真でご紹介します。
こちらは「カッパ化したなでしこジャパンの試合風景」をジオラマ化した作品です。
職人さんにオーダーして制作していただいたものだそうです。
カッパ化したなでしこジャパン。
カッパのぬいぐるみたち。
左下のは「カッパの飼い方」という作品のかぁたんです。
黒いカッパは斬新ですね。
カッパのキクジロウというキャラクターです。
木彫りのカッパ。
二村澄子さんによる「カッパ百態楽団」。
ちゃんと数えていませんが、百態=百体にかけているんだと思います。
ものすごい大作です。
後ろにはカエルや人もいます。
棚にもカッパがぎっしり。
黒い木彫りのカッパ。
冨田幸子さんから寄贈の、カッパの顔。
こうした寄贈アイテムも多数収蔵されています。
カッパ一家のぬいぐるみ。
台湾にもカッパグッズやかっぱ村があるそうです。
こういう性的なグッズも。
高橋炎遊さんによる、四十八手的な作品。
スペースの都合上、単体でディスプレイできないグッズも。
何やら、いい面構えのカッパがいました。
相模女子大学の学園キャラクター「さがっぱ・ジョー」というキャラだそうです。
はなかっぱも沢山います。
「大東京祭」というイベントの記念ピンバッジ。
売店では、一億円相当の河童銀行券も販売していました。
陶器のカッパがずらり。
牧野圭一さんによる「日本の祭り」と題されたシリーズの一枚。
顔が凹状に造形されているカッパ。
陶器製タヌキのカッパ風リペイントバージョン。
白石家門さんによる、生き生きして自由な造形のカッパ。
カッパのルアー。
児玉三銫さんによる、躍動感あふれる絵画。
福田瑞男さんによる、カッパの相撲。
後藤清聞さんによる、魚をつかまえたカッパ。
館長さんの特にお気に入りの作品なのだそうです。
かっぱ寿司のマスコット、カーくんとパー子ちゃん。
現在はデザインが変更されており、こちらは旧デザインです。
個人的には昔のデザインに愛着がありますね。
ぬいぐるみも。
かっぱ寿司の湯飲みも。
野崎遊河童さんによる、陸ガメ感が強いカッパ。
ありそうでなかった、新鮮な造形です。
ちりめんカッパ。
カエルとキス。
雀卓を囲むカッパ。
岡本太郎のカッパのフィギュアも。
カッパのお面。
館長さんご自身の作である、くるみ河童百態楽団。
カッパの顔はクルミでできています。
「自分で作ると材料費がかかるから、もう自分では作らないよ」
とおっしゃっていました。
大橋優子さんによる、館長さんの人形。
館長さん自身も、頭にお皿を載せてカッパ化しています。
清水崑さんと初代林家木久蔵さん
黄桜のCMで起用されているカッパのキャラクター。
黄桜の初代カッパをデザインされたのが、アーティストの清水崑さんです。
そして落語家の初代林家木久蔵さんは、漫画家を目指すため清水崑さんに弟子入りし、カッパ漫画やイラストを描かれていました。
その後、初代林家木久蔵さんは落語家へ転身。現在に至ります。
初代林家木久蔵さんがカッパの漫画やイラストを描かれていたなんて、全然知りませんでした。
館長さんは初代林家木久蔵さんとお友達なのだそうです。
アダム・ウェストンさん(ニューヨーク河童村村長、カッパアーティスト)
ニューヨーク河童村の村長であるアダム・ウェストンさんという方についての興味深いお話を、館長さんから聞く事ができました。
アダムさんのお父さんは朝鮮戦争の際に日本に滞在しており、その時に「カッパの描き方」について書かれた本を購入し、アダムさんにプレゼントしたのだとか。
その本をきっかけに、カッパが大好きになったのだそうです。
現在はアーティストとして作品を発表されているアダムさん。
もちろん、カッパアートも手掛けられています。
アダムさんの作品。とても大きな絵画でした!
生き生きとした素敵なカッパですね。
龍ちゃんのカッパ館 まとめ
想像を遥かに超える規模でカッパグッズが収蔵されている龍ちゃんのカッパ館。見所がありすぎて、何時間でも楽しめる場所でした。
こんなにたくさんのカッパグッズが世の中に存在していたなんて、本当に驚きました。
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締めとして、売店で本を2冊購入させていただき、館長さんにお礼を言ってカッパ館を後にしました。
龍ちゃんのカッパ館、本当にすごいスポットでした。
館長さんのお人柄も素敵で、色んな興味深いお話を次から次へとしていただきました。
静岡へお寄りの際は、ぜひお立ち寄りください。
おすすめです!!!