水道管が凍結破裂した時にやった事
僕の地元は山梨県の甲府市なんですが、水道管が破裂した!という話を聞く機会は、今までほぼ無く、何の対策も心の準備もできていない中での出来事でした。
山梨県の中でも、より気温が低い地域、富士吉田に住んでいる方から「水道管が破裂した」という話を聞いた事はあったのですが、自宅の水道管が破裂するというイメージが全く沸かず、市内放送で「凍結対策をお願いします」というアナウンスが流れても「まあ大丈夫だろ!」と楽天的に考えていました。
この記事では、破裂発生から復旧までの状況と、その間にどんな対策を行ったかや、最近実行している凍結破裂の防止策について書いてみたいと思います。
目次
水道管が破裂した!
破裂が発生した1月26日の11時30分頃、僕は勤め先のメンバーとの、Web会議の最中でした。
制作中のWebサイトについて確認作業などを行っていたのですが、突然、妻のバク子の
2階の水道管が破裂しちゃった!(汗)
地上から外壁に沿って2階に伸びている水道管から、どしゃぶりの雨のごとく、大量の水が噴き出していました。
すぐにはどうすればいいか分からず、頭が真っ白になったんですが、通話中だった勤め先のメンバーが、
「元栓を閉めてください!」
と、アドバイスをしてくれました。
そのメンバーは以前、山梨よりも気温が低い長野県に住んでいた事があり、凍結破裂や水回りのトラブルに対応した経験があったんですね。
元栓の場所が分からない
なるほど、元栓を閉めれば、とりあえず破裂した部分の水も止まる訳です。よし、元栓を閉めよう!
で、元栓の場所って… どこ?
…はい、そうなんです。
自分で水道の元栓を開閉した事が無く、元栓の場所を把握していませんでした。
というか、凍結破裂が発生したパイプも、1階から2階に水を送る給水管だという事を、今回初めて知りました。
水道管やらガス管やら、色々なパイプがある中で、どれが何のパイプなのか、正直考えた事もありませんでした。
我が家について(築50年の古民家)
ここで、我が家…つまりブログ管理人のせみやまとバク子が住んでいる家について、少しだけ補足させていただきます。我が家は新築ではなく、築50年の2階建ての家をリノベして住んでいます。
築50年と聞くと「大丈夫なの??」と思われる方もいるかも知れませんが、もう何年も住んでいますが、これまで大きなトラブルも無く、住む事ができていました。
ただ、構造が古い家ではあるため、新築の家であれば屋内を通っている水道管が一部、屋外に配管されていました。
今回凍結破裂したのも、屋外に配管されている、1階から2階に水を送る給水パイプでした。
そのパイプが夜間に凍り、水は凍る事で膨張するので、その段階でパイプが破損。
正午近くになって気温が上がり、氷が溶けた時点で水が噴き出してきた。
という事だったようです。
止水栓が地面に埋もれてる!
元栓の場所が分からないので、我が家のリノベをしてくれた、身内である工務店の方に電話で聞いてみました。事情を話すと「これからすぐに行くから!」と言ってくれました。
本当に心強く、ありがたかったです。
すぐに来てくれたんですが、その方も状況を見るために大急ぎで駆けつけてくれたため、水道の元栓、別名「止水栓」がどこにあるのか、すぐには分かりませんでした。
そんな中、
花壇の端っこに、何か分からないけど、鉄のフタみたいなのがあった気がする!
とバク子が言い、そこを見てみると、
「止水栓」
と書いてあるではありませんか!
ついに元栓=止水栓を発見しました!
身柄を拘束された止水栓氏。
で、さっそくこのフタを開けてみたんですが、
本来であればフタを開ければ空洞になっており、奥にある栓を器具で回す事で水を止める事ができるんですが、
長年、土の中に埋まっていた事で、空洞の中に土がぎっしり詰まっており、栓が見えないという状況でした。
仕方が無いので、ご近所さんからお借りした巨大なスコップで、この止水栓カバーを丸ごと掘り出し、土の中から突き出している止水栓を発掘しました。
こちらが、掘りだした止水栓カバーです。
※新築の家では、止水栓まわりはこういう構造になっておらず、止水栓もダイヤル式のようです。
完全に錆びついている止水栓カバーのフタ。
骨董品です。
そんなこんなで苦労の末、
ついに、止水栓を発掘しました!
しかし、まだ問題がありました。
止水栓を回すための器具が無かったんです。
止水栓キーを水道局に借りに行く
身内の工務店で、止水栓を回すための器具「止水栓キー」を探してもらってはいたんですが、すぐには見つからない状態でした。そうこうしている間も、ずっと2階から滝のように水が噴き出し続けていました。
そんな中、バク子が水道局に電話をかけて
水道局で、止水栓キーを貸してくれるって!
との事で、車で水道局に行き、止水栓キーを貸してもらう事にしました。
水道局の窓口で事情を話すと、担当の方がすぐに止水栓キーを持ってきてくれて、連絡先などを記入してお借りしました。
これが止水栓を回すための器具「止水栓キー」です。
止水栓キーの先端。
これで元栓が閉められるぞ!
と水道局から我が家に戻ったんですが、工務店の方が止水栓キーを発見してくれており、僕が戻った時はすでに元栓は締まっていました。
地面から突き立った止水栓キー。
止水栓キーは被ってしまいましたが、滝のように噴き出していた水が止まっているのを見て、本当に安心しました。
元栓が閉まったのはいいものの…
ようやく元栓が閉まって、水が噴き出さなくなったのはいいんですが、
そうすると家全体の水道が止まる訳です。
キッチンの煮炊きやお風呂、トイレの水洗が使えなくなりました。
元栓を開けば水は使えるようになりますが、当然ながら破裂した水道管から水が噴き出してきます。
破損した水道管を直すか、2階への給水を止められれば良かったんですが、それは水道設備のプロでないと対応できなかったんですね。
そしてこの日の低温により、甲府市のいたる所で水道管が破裂していたようで、水道屋さんは大忙しに。
すぐに修理に来てもらう事ができない状況でした。
水道が使えない生活
という事で、水道が使えない我が家での生活が始まりました。まず困ったのが、トイレの水洗が使えない事でした。
これについてはバク子が機転を利かせて、破裂した水道管から噴き出していた水を湯船に溜めてあったので、この水をヤカンにくんで、流す事ができました。
湯船にためた水。
とはいえ不便ですし、シャワーや煮炊き用の水に関してはどうしようもありません。
幸い我が家は、近くに身内の家があり、そちらに色んな面でお世話になる事で、窮地をしのぐ事ができました。
本当にお世話になりました。
大感謝です。
飲用水に関しては、緊急時用に買い置きしておいたペットボトルの水に助けられました。
まさしく今回は緊急時といえる状況だったので、買っておいて本当に良かったです!
破裂した日の夜は、身内の家でご飯をいただき、お風呂をお借りしてから、我が家で眠りにつきました。
水道屋さんが来てくれた
「早くても2日はかかりそう」と言われていたのですが、翌日の朝には水道屋さんが来てくれました。きっと、身内である工務店の方が、融通してくれたのだと思います。
本当にありがたかったです。
そして、バク子と2人で考えて、水道屋さんに補修についてお願いしたんですが、その内容というのは、破裂した水道管を取り替えたり、直したりするのではなく、
「2階への給水をやめる」
という事でした。
2階への給水がされなければ、元栓を開いても破裂した水道管から水が噴き出してくる事無く、1階で水道を使う事ができます。
実は我が家をリノベする時に、2階にトイレを設置するという案もあったんですが、2階で水回りのトラブルが発生するリスクを考えて、トイレは設置していませんでした。
なので、2階にある水回りの設備は、シンクのみ。という状態だったんですね。
そしてそのシンクも、いくら使っても赤茶色の水が出てくるという事で、使っていませんでした。
元々、2階への給水管が老朽化していたんですね。
今回の凍結破裂を経験して、水道というのはある意味、リスクなんだと思うようになりました。
特に我が家のように古い家では。
なので、元々使っていなかった事もあり、この機会に2階への給水を止めてもらう事にしました。
2階への給水を止めてもらった上で、元栓を開くと、1日ぶりに1階のキッチン、お風呂、トイレや洗面所の水道は使えるようになりました。
本当に、水道が使える事のありがたみを感じましたね。
水道管の凍結破裂の防止策 ~ まとめ
ようやく水道管が復旧し、ほっとしてはいるんですが、まだまだ寒い日は続いています。最近行っている水道管の凍結対策としては、「常に少しだけ水を流しっぱなしにしておく事」です。
どれだけ水温が低くても、流れている水が完全に凍る事はそうそうないので、天気予報の気温を見ながら、気温が下がりそうな日には、自宅のあらゆる水道の蛇口を少しだけゆるめて、水を出しています。
ひとまずそれを徹底していこうと思っています。
それと、今回、我が家は水道管が破裂してしまったんですが、まだお住まいの水道管が破裂した事が無い方におすすめしたい事を、箇条書きで挙げてみます。
・水道の元栓の位置を確認しておく。
・いざという時、元栓を閉める方法を確認しておく。
すぐに閉められない状況であれば、閉められるように準備を整えておく。
最低限、これだけはやっておくと、いざという時に対応できる速度が変わってくると思います。
また、我が家がそうだったんですが、築年数が古い家の場合、レトロな止水栓が元栓になっているんですが、器具が無いと回せないなど、不便な点があります。
この旧式の止水栓は、お住いの自治体に連絡すると、手動で回せるハンドルタイプの元栓に変えてくれるそうです。
※自治体によって対応が違う可能性があります。
詳しくはお住いの自治体にお問い合わせください。
「水道管が破裂する」というのは、実際に経験しないとイメージがわきづらい出来事だと思います。
僕も、実際に経験するまで、自分事として考えられていませんでした。
この記事が何かの参考になれば幸いです^ ^
そして今回、色んな方にあらゆる面で助けていただき、本当にありがたかったです。
自分もいざという時、人に手を差し伸べられる人間でありたいなあと思いましたし、そういう局面で動けるようにして、受けたご恩を返していきたいなと思いました。