オガサワラアブラコウモリの絶滅認定
引用:【図解】2020年に絶滅した動植物(AFP)
ネットニュースに「【図解】2020年に絶滅した動植物」という見出しが出ており、気になってクリックしてみました。
そのページで紹介されている36種の動植物の内、15種がフィリピン・ラナ湖にのみ生息する固有の淡水魚で、これらは約50年前に持ち込まれた外来種の肉食魚が原因で滅んでしまったそうです。
日本でも池の水を抜く番組でお馴染みの外来種、ブラックバスやらブルーギルが固有種を圧迫しているので、世界各地で似たような事は起きているのだなあ…と改めて再認識させられました。
さかなクンが再発見して話題になったクニマスも、近年になって侵入したヨーロッパウナギに卵が食い荒らされて個体数が減少傾向にあるそうで、せっかく絶滅を免れていたにも関わらず、再びその生存が脅かされています。
「ピピストゥレッルス・ストゥルデエイ」という日本の哺乳類が絶滅したとされていました。
これを読んで「そっか、ピピストゥレッルス・ストゥルデエイ、絶滅しちゃったのか… 残念だな…」
となった方、いますかね?
僕はなりませんでした。
そして、これは英文の記事を翻訳する時に、単に学名をカタカナ表記しただけだろうなと察しました。
元の学名が分かれば、検索する事で種名も分かると思ったんですが「カタカナ表記された学名から、元の学名のスペルを想像して再現する」というのが、かなり難易度が高い作業なんですね。
それは早々に諦めて、こういう時に便利なツールを使う事にしました。
世界哺乳類標準和名目録というのが公開されていまして、これは和名がついている哺乳類について、学名と対応する和名を調べる事ができる、巨大な目録になっています。
この目録のコウモリ類のエリアを調べる事で、「ピピストゥレッルス・ストゥルデエイ」の正体が分かる筈です。
目録を見た結果、謎のコウモリは「Pipistrellus sturdeei」、和名「オガサワラアブラコウモリ」を示している事が分かりました。
引用:ScienceSourceimages
19世紀末に小笠原諸島の母島で採集されたとされ、大英自然史博物館に模式標本1匹のみが所蔵されています。
頭胴長は37mmで、日本に広く生息するアブラコウモリの頭胴長が38~60mmという事を考えると、かなり小型です。
このオガサワラアブラコウモリ、標本が1つしか無く、確実な目撃例も無いことから、実際に小笠原諸島で採集されたのか、疑問視する専門家もいます。
アブラコウモリが属するヒナコウモリ科は飛翔力が弱く、海洋島に生息する例がほぼ無いことも、オガサワラアブラコウモリの正当性を疑問視する理由のひとつになっています。
そんないわくつきのコウモリではありますが、今回、数十年に渡り記録が無いとして、IUCNのレッドリストで「絶滅」認定を受けました。
中国から東南アジア、インドにかけて広く分布するインドアブラコウモリに特徴が似ている事も、その説を補強しています。
オガサワラアブラコウモリはイギリスの動物学者、オールドフィールド・トーマスによって採集・記載されました。
僕の推測ですが、トーマスが船で小笠原諸島を訪れた時に、東南アジアからの船に侵入して小笠原にたまたま来ていたインドアブラコウモリを、現地の固有種として採集した可能性は無いだろうか?と考えています。
引用:MARY EVANS PICTURE LIBRARY
オガサワラアブラコウモリについて調べている時に、英語サイトでオガサワラアブラコウモリのジグソーパズルを発見しました。
これは、マリー・エヴァンス・ピクチャー・ライブラリーという、あらゆる画像のライセンスを取得している団体のサイトで販売しているものです。
パズルの他にもトートバッグやポスターなどのグッズを購入する事ができます。画像がグッズに印刷された状態で在庫を持っているのではなく、ユーザーが好きな画像とグッズの形式をオーダーした時点で製造を行い、配送してくれるようです。
ネットニュースに「【図解】2020年に絶滅した動植物」という見出しが出ており、気になってクリックしてみました。
そのページで紹介されている36種の動植物の内、15種がフィリピン・ラナ湖にのみ生息する固有の淡水魚で、これらは約50年前に持ち込まれた外来種の肉食魚が原因で滅んでしまったそうです。
日本でも池の水を抜く番組でお馴染みの外来種、ブラックバスやらブルーギルが固有種を圧迫しているので、世界各地で似たような事は起きているのだなあ…と改めて再認識させられました。
さかなクンが再発見して話題になったクニマスも、近年になって侵入したヨーロッパウナギに卵が食い荒らされて個体数が減少傾向にあるそうで、せっかく絶滅を免れていたにも関わらず、再びその生存が脅かされています。
なんてこった!!ひどい話だぜ、全くよぉ!! 神も仏もあったもんじゃねぇや!
(ブログ管理人による心の叫び)
(ブログ管理人による心の叫び)
ピピストゥレッルス・ストゥルデエイとは
本題に戻りますが、その「2020年に絶滅した動植物」の中では、「ピピストゥレッルス・ストゥルデエイ」という日本の哺乳類が絶滅したとされていました。
これを読んで「そっか、ピピストゥレッルス・ストゥルデエイ、絶滅しちゃったのか… 残念だな…」
となった方、いますかね?
僕はなりませんでした。
そして、これは英文の記事を翻訳する時に、単に学名をカタカナ表記しただけだろうなと察しました。
元の学名が分かれば、検索する事で種名も分かると思ったんですが「カタカナ表記された学名から、元の学名のスペルを想像して再現する」というのが、かなり難易度が高い作業なんですね。
それは早々に諦めて、こういう時に便利なツールを使う事にしました。
世界哺乳類標準和名目録というのが公開されていまして、これは和名がついている哺乳類について、学名と対応する和名を調べる事ができる、巨大な目録になっています。
この目録のコウモリ類のエリアを調べる事で、「ピピストゥレッルス・ストゥルデエイ」の正体が分かる筈です。
目録を見た結果、謎のコウモリは「Pipistrellus sturdeei」、和名「オガサワラアブラコウモリ」を示している事が分かりました。
オガサワラアブラコウモリとは
引用:ScienceSourceimages
19世紀末に小笠原諸島の母島で採集されたとされ、大英自然史博物館に模式標本1匹のみが所蔵されています。
頭胴長は37mmで、日本に広く生息するアブラコウモリの頭胴長が38~60mmという事を考えると、かなり小型です。
このオガサワラアブラコウモリ、標本が1つしか無く、確実な目撃例も無いことから、実際に小笠原諸島で採集されたのか、疑問視する専門家もいます。
アブラコウモリが属するヒナコウモリ科は飛翔力が弱く、海洋島に生息する例がほぼ無いことも、オガサワラアブラコウモリの正当性を疑問視する理由のひとつになっています。
そんないわくつきのコウモリではありますが、今回、数十年に渡り記録が無いとして、IUCNのレッドリストで「絶滅」認定を受けました。
オガサワラアブラコウモリの正体についての考察
オガサワラアブラコウモリについては、本当の採集地は小笠原諸島の母島ではなく、東南アジアではないかと考える学者もいます。中国から東南アジア、インドにかけて広く分布するインドアブラコウモリに特徴が似ている事も、その説を補強しています。
オガサワラアブラコウモリはイギリスの動物学者、オールドフィールド・トーマスによって採集・記載されました。
僕の推測ですが、トーマスが船で小笠原諸島を訪れた時に、東南アジアからの船に侵入して小笠原にたまたま来ていたインドアブラコウモリを、現地の固有種として採集した可能性は無いだろうか?と考えています。
オガサワラアブラコウモリのジグソーパズル
引用:MARY EVANS PICTURE LIBRARY
オガサワラアブラコウモリについて調べている時に、英語サイトでオガサワラアブラコウモリのジグソーパズルを発見しました。
これは、マリー・エヴァンス・ピクチャー・ライブラリーという、あらゆる画像のライセンスを取得している団体のサイトで販売しているものです。
パズルの他にもトートバッグやポスターなどのグッズを購入する事ができます。画像がグッズに印刷された状態で在庫を持っているのではなく、ユーザーが好きな画像とグッズの形式をオーダーした時点で製造を行い、配送してくれるようです。