プララザエスパニョーラという馬のこと
画像引用:CAVALLUNA
最近「プララザエスパニョーラ」という美しい馬のフィギュアを買ったんですが、どんな馬なのかほとんど情報が無かったので、自分で調べてみた事を、この記事でご紹介したいと思います。
買ったフィギュアはこちら。たてがみがエレガントで美しいですよね。
目次
プララザエスパニョーラ(アンダルシア馬)とは
プララザエスパニョーラ(Pura Raza Española)は、スペイン原産の馬の品種のひとつです。品種名はスペイン語で「純粋なスペインの品種」という意味があります。
元々スペインで飼われていたアンダルシア馬の中でも、その血統が厳格に管理されている個体群のみを1912年に品種として確立させたのがプララザエスパニョーラです。
現在に至るまで、厳格な血統の管理が行われています。
スペインで飼われているアンダルシア馬の全てが品種としてのプララザエスパニョーラなのではなく、血統の純血性や特徴などにより、プララザエスパニョーラとは認められない馬もいます。
プララザエスパニョーラの見た目
毛色はグレーが多く、薄墨毛(灰褐色から薄墨色)、茶色、黒のプララザエスパニョーラもいます。この品種に駁毛(ぶちげ)の個体はいないそうです。
※駁毛は、牛のホルスタインのような斑模様のこと。
駁毛とは言わないようですが、グレーに白い斑点のある個体もいて、とても美しい馬です。
体高は約150~165cmで、体高およそ160~170cmのサラブレッドより少しだけ小さい個体が多いようです。
プララザエスパニョーラの得意分野
プララザエスパニョーラは体が頑丈な上に賢く従順なため、色んな分野で活用されてきました。乗馬や馬場馬術の分野では特に適性が高く、現在の国際大会でも、プララザエスパニョーラの活躍する姿を見る事ができます。
画像引用:Wikimedia Commons
2007年の世界馬術選手権の決勝で演技をする、プララザエスパニョーラの「ロシエロXV」とクリスティーナ・ハリソン・ナネス選手。
2002年には、2頭のプララザエスパニョーラを含むチームが世界馬術選手権で銅メダルを獲得、2004年には同じチームが夏季オリンピックで銀メダルを獲得するなど、大活躍しています。
歴史的には、アンダルシア馬は軍事用の騎馬や、牧場で牛を管理するための牧畜馬、闘牛などに用いられてきました。
プララザエスパニョーラ(アンダルシア馬)の歴史
プララザエスパニョーラ(アンダルシア馬)は、スペイン・ポルトガルを含むイベリア半島で飼育されてきたイベリア馬の子孫です。イベリア馬は最も古い家畜馬のひとつと考えられています。
画像引用:Wikimedia Commons
アンダルシア馬の最も古い系統図は、カトリックの修道会・カルトジオ会によって残されており、カルトジオ会の僧侶は貴族が騎兵や馬車に利用するためのアンダルシア馬を飼育し、品種の改良にも貢献しました。
アンダルシア馬はスペイン政府による外交の手段としても利用され、ヨーロッパ中の王族は、こぞってアンダルシア馬を求めました。
特にフランス王家はアンダルシア馬をこよなく愛し、ルイ13世やルイ14世なども、この優雅な馬をこよなく愛したと伝えられています。
1912年に、伝統的なアンダルシア馬の特徴と血統を持つ馬を「プララザエスパニョーラ」という品種として定義し、以来、厳格にその血統は管理されています。
2010年の時点で世界のプララザエスパニョーラの頭数は約18万頭で、その内の約85%はスペインで飼育されており、スペイン国内の個体の内、約42%はアンダルシア地方で飼育されています。
プララザエスパニョーラ(メス)のフィギュア(シュライヒ)
ドイツの動物フィギュアメーカー・シュライヒによるプララザエスパニョーラ(メス)。
シュライヒのフィギュアは、大らかな造形のものもあるんですが、プララザエスパニョーラのフィギュアは、けっこうディテールがはっきりしていて好みです。
尻尾に、水色のアクセサリがついているのが可愛いですね。