金櫻神社への初詣・笑う大黒天と杉の大木
先日、妻のバク子と金櫻神社に初詣に行ってきました。
金櫻神社の近くには、山梨を代表する名勝で、昨年には文化庁の「日本遺産」なるものにいつの間にか指定されていた昇仙峡があります。
金櫻神社は、この昇仙峡にある金峰山をご神体とする、由緒ある神社です。
金運のご利益があるとされ、特に商売を営む方に人気があります。
例年は三が日の内に金櫻神社で初詣をするのが恒例でしたが、今年はコロナもあり、少し日をずらして訪れる事になりました。
標高が高い場所にあるため路面凍結が心配でしたが、しばらく雨も雪も降っていなかったので、意外と大丈夫でした。
曲がりくねった山道なので、気楽なドライブという訳にはいきませんでしたが…。
気温は低く、氷柱がぶら下がっていました。
手水舎の龍はやや劣化が進んでおり、錆も浮いていました。
そこまで古いものでは無さそうですが、やはり平地よりも環境が厳しいせいでしょうか。
この龍口を奉納されたのは、昭和町の骨董品店「古美術甲斐」の杉山登さんという方だそうです。
龍の背中側は、山中諏訪神社の龍のような前衛的な感じはなく、そつなくまとめられていました。
階段を上るバク子。
バク子はわりとスイスイ上っていきましたが、僕は普段の運動不足がたたり、かなり息が切れました…。
金櫻神社の本殿の柱には木彫りの昇龍・降龍が巻き付いており、階段中腹の昇龍・降龍像は、そこから派生したもののようです。
昇龍・降龍 奉献の碑。
平成17年(2005年)、山梨に本社を持つ英雅堂グループの代表、志村忠良氏により寄贈されたようです。
英雅堂は宝飾や飲食店など、山梨県の内外で幅広く事業を展開しています。
感染症対策で、本堂の鈴を鳴らす太い縄「鈴緒」も取り外されていました。
甘酒もいただけましたが、食べ物が買える売店は出ていませんでした。
今年は、三が日にも出ていなかったのかもしれません。
ふと、いつもは目に留めていなかった「招福 大黒天」の札が掛けられた建物に気がつきました。
何度も近くまで来ていたんですが、例年の初詣では人でごった返す中で、やれ参詣して、破魔矢とお札買って、甘酒もらって・・・とやっている中で、境内の端の方にある小さなお堂には目が向いていなかったんですね。
お堂には、木彫りの鳳凰らしき鳥の彫刻が奉じられていました。
素朴で、壮麗すぎなくて、よい雰囲気ですよね。
お堂の中にいたのは、極上の笑顔を浮かべた大黒さまでした。
はちきれんばかりの笑顔!!!
こんなに表情豊かな大黒さまがいたなんて。
今回、気づく事ができたのは収穫でした。
今後は金櫻神社に来るたびに、お参りしようと思います。
昭和32年(1957年)に、斎木製材株式会社の代表取締役、斎木實さんが奉納されたようです。
階段の中腹には狛犬がいます。
山梨にはよくいる、甲斐タイプと呼ばれる様式の狛犬ですね。
ちょっとコミカルな造形が特徴です。
昭和11年の作です。
この狐たち、筋肉質で牙も大きく、オオカミのようにも見えませんか?
実はこの金櫻神社、秩父地域を中心とする狼信仰の神社でもあります。
境内の売店では、狼のお札も販売されています。
農耕民族の日本人にとって、シカやイノシシなど、田畑を荒らす害獣を倒してくれるオオカミは、恐ろしくも頼もしい存在でした。
金櫻神社に限らず、稲荷神社には狐が祀られていますが、元々は害獣を倒し豊作をもたらしてくれる神の使いとは、狐ではなくオオカミの事であり、稲荷社も狼信仰も、そこから生まれたものです。
階段の中腹にある林には、何本ものスギの大木がそびえ立っています。
看板によると、樹齢700年~800年、樹高50メートル、幹囲7メートル近くある木もあるそうで、近くで見ると本当に圧倒されます。
その大きさに、生命力の強さに、ただただ圧倒されました。
枯死してしまったのか、切り倒されているスギもありました。
切り倒され、横たわる巨大なスギ。
中が空洞化しているのが分かります。
望遠カメラが無く、撮影は出来なかったんですが、黒っぽい羽色の小さな鳥で、バク子と「なんだろう?」「クロジかな?」と話しながら観察しました。
車や他の歩行者が通っても全然逃げないので、せっかくだからと車に戻って双眼鏡を取ってくると、まだそこにいたので、じっくり観察する事ができました。
初めて見る鳥でしたが、図鑑で見覚えがある「カヤクグリ」という鳥だと分かり、スッキリしました。
丸っこくて地味目ですがコロコロしてかわいいので、いつか見たいと思っていたんですが、思いがけず会うことできて嬉しかったですね。
正月早々、思わぬご利益に授かることができました!
金櫻神社の近くには、山梨を代表する名勝で、昨年には文化庁の「日本遺産」なるものにいつの間にか指定されていた昇仙峡があります。
いつの間にか指定されてたね!
金運のご利益があるとされ、特に商売を営む方に人気があります。
例年は三が日の内に金櫻神社で初詣をするのが恒例でしたが、今年はコロナもあり、少し日をずらして訪れる事になりました。
標高が高い場所にあるため路面凍結が心配でしたが、しばらく雨も雪も降っていなかったので、意外と大丈夫でした。
曲がりくねった山道なので、気楽なドライブという訳にはいきませんでしたが…。
目次
金櫻神社 手水舎の龍
まずは手水舎で手を清めました。気温は低く、氷柱がぶら下がっていました。
手水舎の龍はやや劣化が進んでおり、錆も浮いていました。
そこまで古いものでは無さそうですが、やはり平地よりも環境が厳しいせいでしょうか。
この龍口を奉納されたのは、昭和町の骨董品店「古美術甲斐」の杉山登さんという方だそうです。
龍の背中側は、山中諏訪神社の龍のような前衛的な感じはなく、そつなくまとめられていました。
金櫻神社 階段を上り、境内へ
境内までは、長い階段が続いています。階段を上るバク子。
バク子はわりとスイスイ上っていきましたが、僕は普段の運動不足がたたり、かなり息が切れました…。
昇龍・降龍像
階段の中腹には、昇龍・降龍の巨大な像がそびえ立っています。金櫻神社の本殿の柱には木彫りの昇龍・降龍が巻き付いており、階段中腹の昇龍・降龍像は、そこから派生したもののようです。
昇龍・降龍 奉献の碑。
平成17年(2005年)、山梨に本社を持つ英雅堂グループの代表、志村忠良氏により寄贈されたようです。
英雅堂は宝飾や飲食店など、山梨県の内外で幅広く事業を展開しています。
金櫻神社 本堂
毎年、三が日には多くの人でごった返す金櫻神社ですが、この日境内で見られたのは、30人ほどでした。感染症対策で、本堂の鈴を鳴らす太い縄「鈴緒」も取り外されていました。
金櫻神社 境内
三が日を過ぎていたので、破魔矢や御守などの売店が営業しているか心配していましたが、問題なく購入できました。甘酒もいただけましたが、食べ物が買える売店は出ていませんでした。
今年は、三が日にも出ていなかったのかもしれません。
金櫻神社 大黒天のお堂
人が少ないので、のんびりと境内を巡る事ができました。ふと、いつもは目に留めていなかった「招福 大黒天」の札が掛けられた建物に気がつきました。
何度も近くまで来ていたんですが、例年の初詣では人でごった返す中で、やれ参詣して、破魔矢とお札買って、甘酒もらって・・・とやっている中で、境内の端の方にある小さなお堂には目が向いていなかったんですね。
お堂には、木彫りの鳳凰らしき鳥の彫刻が奉じられていました。
素朴で、壮麗すぎなくて、よい雰囲気ですよね。
お堂の中にいたのは、極上の笑顔を浮かべた大黒さまでした。
はちきれんばかりの笑顔!!!
こんなに表情豊かな大黒さまがいたなんて。
今回、気づく事ができたのは収穫でした。
今後は金櫻神社に来るたびに、お参りしようと思います。
昭和32年(1957年)に、斎木製材株式会社の代表取締役、斎木實さんが奉納されたようです。
金櫻神社の狛犬
境内を後にして、階段を下りていきましたが、帰りも色々と寄り道しました。階段の中腹には狛犬がいます。
山梨にはよくいる、甲斐タイプと呼ばれる様式の狛犬ですね。
ちょっとコミカルな造形が特徴です。
昭和11年の作です。
金櫻神社 稲荷社
狛犬の近くには稲荷社があり、狛狐もいます。この狐たち、筋肉質で牙も大きく、オオカミのようにも見えませんか?
実はこの金櫻神社、秩父地域を中心とする狼信仰の神社でもあります。
境内の売店では、狼のお札も販売されています。
農耕民族の日本人にとって、シカやイノシシなど、田畑を荒らす害獣を倒してくれるオオカミは、恐ろしくも頼もしい存在でした。
金櫻神社に限らず、稲荷神社には狐が祀られていますが、元々は害獣を倒し豊作をもたらしてくれる神の使いとは、狐ではなくオオカミの事であり、稲荷社も狼信仰も、そこから生まれたものです。
金櫻神社 スギの大木
階段の中腹にある林には、何本ものスギの大木がそびえ立っています。
看板によると、樹齢700年~800年、樹高50メートル、幹囲7メートル近くある木もあるそうで、近くで見ると本当に圧倒されます。
その大きさに、生命力の強さに、ただただ圧倒されました。
枯死してしまったのか、切り倒されているスギもありました。
切り倒され、横たわる巨大なスギ。
中が空洞化しているのが分かります。
カヤクグリに初遭遇!
金櫻神社を後にして、駐車場へ戻る道のり、小さな川のほとりで、見慣れない鳥を見つけました。望遠カメラが無く、撮影は出来なかったんですが、黒っぽい羽色の小さな鳥で、バク子と「なんだろう?」「クロジかな?」と話しながら観察しました。
車や他の歩行者が通っても全然逃げないので、せっかくだからと車に戻って双眼鏡を取ってくると、まだそこにいたので、じっくり観察する事ができました。
初めて見る鳥でしたが、図鑑で見覚えがある「カヤクグリ」という鳥だと分かり、スッキリしました。
丸っこくて地味目ですがコロコロしてかわいいので、いつか見たいと思っていたんですが、思いがけず会うことできて嬉しかったですね。
正月早々、思わぬご利益に授かることができました!
めちゃくちゃ地味な鳥だね!
でもかわいいね!
でもかわいいね!